2010年07月31日
僕が開発し、10年以上前から研究し経過観察をしてきた治療法(BTAテクニック)が、日本歯科評論という歯科医師向けの月刊誌の6月号と8月号に掲載されました。どんな治療法かというと、セラミッククラウンやラミネートベニアの治療を行う際に、同時に歯肉のラインを整える治療法です。
歯肉のラインは、きれいな歯並びに見えるためには、とっても重要です。上の歯の先をつなげたラインは、下唇のラインに平行に弧を描いた状態が、きれいなスマイルラインとなります。しかし、それだけでは、完全ではありません。歯肉のラインが左右対称であり、またそれぞれの歯によって適切な歯肉のラインを描く必要があります。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、この歯肉のラインを整えることによって、格段に審美性が増して、きれいな歯並びに見えてくるのです。
通常、歯肉のラインを整えるために、大掛かりな歯肉の手術をしたり、矯正治療をする必要があります。しかし、BTAテクニックは、セラミッククラウンやラミネートベニアに特殊な形態を作って、歯肉ラインを整えるのです。
興味ある方は、ホームページに出てますので、こちらをご覧下さい。
http://forum-dental.com/bta
2010年07月17日
患者さんの中には、予防のために行っている歯磨きで、逆に歯を悪くしてしている人がたくさんいます。
歯磨きを乱暴にしたり、歯磨きペーストつけ過ぎたりして、歯を毎日磨いていると、歯の根元(歯ぐきの境目)が削れてしまいます。一度、削れた歯は、元にはもどりません。硬いエナメル質の下にある象牙質が露出してしまったら、一気に削れるスピードが速くなります。
そうなると、歯がしみたり、削れて凹んだ部分に汚れがたまったりと、問題が生じてくるのです。
また、悪い歯磨きのし方で、歯ぐきも削れて退縮してしまいます。そうなると、歯の根が露出してきて歯はどんどん長くなっていってしまします。これは、歯を支えている骨がなくなっていくわけですから、結果として歯周病と同じようなことになります。
また、歯ぐきが退縮すると、前歯をきれいにセラミック治療で直しても、歯根が露出してくるため、審美性は失われてしまいます。
2010年07月15日
前回、イメージリラクゼーションということを記載しましたが、これは実は催眠を使ったものです。
十数年前に催眠というものに興味を持ち、ある時催眠療法の研修会に行きました。その時、歩けなくなるという暗示で、本当に歩けなくなるという経験をして驚いたのですが、その1回行ったきりで終わってしまいました。
それから数年経った時に、再び催眠のセミナーを受けました。講師の先生は、アメリカ催眠療法協会会長のクラズナーという先生でした。この時には実践してみようと、妻にかけたり従業員にかけたりしてみました。自分もそうなのですが、皆催眠にかかるととてもうっとりとして気持ちよくなっていました。
それから催眠の勉強会などに参加して、だんだんに催眠のかけ方もうまくなると同時に、これは歯科でも使えると思うようになりました。
とにかく歯医者が怖いという患者さんに対し、催眠をかけるとそれだけでリラックスできるので効果はあります。さらに歯科治療が怖くなくなる暗示を入れることで、効果を高めることができるのです。
催眠状態というのは、暗示を受け入れやすい状態です。無意識にコンタクトをとれる状態のため、深層心理にある恐怖心を取り去ったり、弱めたりすることができるのです。
昨日は催眠応用医学会主催の、実技セミナーに参加してきました。
講師の先生は、催眠心理の臨床家です。実技セミナーでしたが、臨床の話に盛り上がりたいへん貴重なお話をお聞きすることができました。