2018年08月29日
BTAテクニック®は、自分の歯だけでなくインプラントの治療でも、歯肉ラインを整えることができるので、自然できれいな仕上がりが期待できます。また、BTAテクニック®を用いることで、歯肉との適合が良くなりシーリング効果も期待できます。そのため、インプラント周囲炎という歯周病のようなことになりにくいと考えています。
インプラントは天然の歯と違い、結合組織付着というものがありません。そのためシーリング効果が弱く細菌が侵入しやすいのです。また、歯根膜がないため血流があまり良くなく、免疫力も弱いのが欠点です。
BTAテクニック®は、歯肉の厚みも厚くできるので、血流も良くなり免疫力を高めるだけでなく、歯肉退縮(歯肉が瘦せる)ことも起きにくくすることが可能です。
赤坂フォーラムデンタルクリニック院長 歯学博士 坪田健嗣
2007年10月23日
院長の坪田です。
先日、10年ぶりくらいに、ある患者さんがやってきました。
その方は、15年前に、下の奥歯に、歯を移植した方でした。
歯の移植というのは、歯がなくなってしまったところに、必要のない自分の歯(通常は親知らず)を抜いて、植える治療です。
見てみると、歯はぐらぐらになっていました。
力のかかる一番奥の歯だったので、かなり負担がかかっていたものと思います。
他の歯も放っておいたので、歯周病になっていました。
今回は、親知らずのように必要のない歯はないので、抜いてインプラント治療を行う予定です。
最近では、インプラントが主流となってきて、歯の移植は、あまり行われなくなってきましたが、僕は捨てたもんじゃないと思っています。
インプラントには、天然の歯では存在する歯根膜というものがありません。
移植した歯は、自分の歯ですから、次のように、インプラントと違うメリットがある。
1、歯根膜(歯の周りの繊維組織)があり、その中に圧力センサーがあり、咬みごこちが自然。
2、歯根膜は、クッションの役目を備え、咬みあう相手の歯に負担がかからない。
3、インプラントは、残っている自分の歯とつなげて、ブリッジにしてはいけないと言われているが、移植した歯では問題ない。
4、インプラントでは、感染を放っておいて除去すると、大きな骨のダメージが起きてしまうが、移植歯では稀である。
5、インプラントと比較して治療期間が短く、治療費が安い。
もちろん、インプラントのメリットもたくさんありますので、患者さんと歯科医師が相談して、治療法を決めることが大事です。