【審美歯科】ジルコニアクラウン
2010年09月17日
今日は午前中、ジルコニアのクラウンを装着した患者さんがいます。
たいへんきれいにでき、患者さんも満足してお帰りになられました。
ジルコニアというのは、二酸化ジルコニウムのことで、非常に硬くて丈夫なセラミックの一種です。人工ダイヤや人工関節、セラミック包丁などに使われています。
最近、歯科技工の世界は、ある意味で大きく進化してきているように感じます。
一つは材料的な進化です。ジルコニアによって、現在では力のかかる奥歯や長いブリッジでも、金属をまったく使用しないオールセラミックで作ることができるようになってきました。
そして二つ目の進化は、CAD/CAMという技術による作製が、進んできたことです。
CADは、Computer Aided Designの略語で、コンピュータ支援設計とも呼ばれ、コンピュータを用いて設計をすることです。CAMは、 computer aided manufacturing の略語でコンピュータ支援製造のことです。製品の製造を行うために、CADで作成された形状データを入力データとして、加工用のNCプログラム作成などの生産準備全般をコンピュータ上で行う為のシステムのことであり、出力されたデータは、工作機械に送られて実際の加工が行われます。
一般的にジルコニアクラウンは、フレームのみジルコニアでできたブロック状の塊をCAD/CAMで削りだして作り、更にその上に歯科技工士が、セラミックを築盛、焼成して一人一人に合った歯の色と形を作っています。
今日、装着したジルコニアクラウンの適合度は、素晴らしいものでした。CAD/CAMでほとんど誤差がなくピッタリとしたクラウンができる時代になったのには驚きます。
更にこの技術が進化していけば、全自動でセラミッククラウンは作られるようになるかもしれません。歯科技工士の仕事は大きく変化していくかもしれません。
そして将来、歯科で金属が使われることはなくなるように思います。
最近、金の値段が高騰していますので、金歯はセラミックの歯より高くなるかもしれませんね。