【歯の治療】ラバーダムを知っていますか?
2008年01月25日
ラバーダムを知ってますか?
ラバーダムは、根管治療(神経の管の治療)などの時に、治療する歯をゴムのシートで隔離し、唾液による汚染を防ぐものです。
上の前歯のような部分なら、唾液の汚染も少なくて済みますが、下の奥歯の場合には、唾液の汚染が簡単におきてしまいます。また、直接、唾液が根管の中に入るだけでなく、治療中に、歯科医の指が、唾液に触れることでも汚染がおきます。
根管治療を成功に導くためには、根管を無菌状態にする必要がありますので、たくさんの菌が生息している唾液が、根管(神経の管)に入ってしまっては、当然ながら、成功率が下がってしまいます。
しかし、実際には、ラバーダムを行うことが、たいへん手間となるため、行なっていない歯科医師がほとんどではないかと思います。
スムーズに、ラバーダムができたとしても、3分ほど時間がかかります。歯の形が悪くて、うまくラバーダムができない場合には、歯の形をセメントや仮歯を使って変える必要があります。そうなると、ラバーダムだけで、20分ほどかかってしまうこともあります。
根管治療の保険点数(保険治療の治療費)は、ただでさえ、信じられないくらい低いのですから、ラバーダムを行うのは、こだわりを持っている歯科医だけとなっているのは、残念ながらしかたのないことかもしれません。