【歯科研究】コペルニクス的転回のBTAテクニック
2014年03月17日
昨日、第2回の審美歯科BTAテクニックのセミナーが、開催されました。
参加者の先生の中には、かなりインパクトを受けたらしく、まさにBTAテクニックはコペルニクス的転回だと、興奮して話をされていた方がいました。
コペルニクス的転回とは、発想法を根本的に変えることによって、物事の新しい局面が切り開かれることをいうと、辞書に書いてあります。
昔は、地球の周りを太陽など星が回っているものと考えられていました。それをガリレオやコペルニクスが、地球のほうが太陽の周りを回っているのだと、述べたのです。
非常に専門的な話になりますが、歯周病学の立場からですと、歯ブラシの毛先を歯肉溝につっこんで磨くということが推奨され、最近は毛先の極細の歯ブラシが出回っています。
僕は、この考え方には「う~ん!」という意見です。
歯周病が起こっている歯肉には、いいのですが、健康な歯肉にこの方法を行っていると、歯肉退縮を起こしやすくなると思います。
BTAテクニックでは、歯肉溝をなるべく失くすようにクラウン(冠)を作ります。そうすることで、根本的に細菌の住家となる部分を減らし、歯肉を健康に保つことができるのです。これは、BTAコンセプトと言って歯肉がクラウンマージン(冠の淵)に適合(Adaptation)させることで、隙間をなくすということです。
また、BTAテクニックを行うと辺縁歯肉とクラウンが、平坦になりとてもブラッシングがしやすくなります。その上、歯肉が厚く保たれるので再生能力に優れ、歯肉退縮もしにくくなります。